kiringrafica

kiringrafica

「十五歳の君へ」

その雲の向こうに
電線で区切られた空に
何を見ているんだろう

立ち並ぶ電信柱の中から
なじみのひとつを見上げ
何を話しているんだろう

昨日つけた足跡を
たどるように歩いて
君の後ろ姿が曲がり角をまがる

ケリの声が横切る
曲がり角の向こうの明日
君は
何を聞くんだろう

2008/05