稲刈りの合間に、運動会でした。ふうこの初めての運動会です。

小学生のころ、私の一年は運動会を中心にまわっていました。
思い出すのは、入場行進のときに通る、花紙でつくった赤い花がいっぱいついた箱とか、はちまきとか、詰め物がされた玉入れのいびつな白い玉とか、砂っぽい校庭でしゃがんで待っているときの前の子の土で汚れた背中とか、お弁当箱いっぱいにつまったからあげとか、そのどれもが、手を離したすきに風に取られ、どこか遠くへ飛びさってしまうような、感覚です。
私はいつも、校庭を横切って家に帰ったのですが、運動会が終わって万国旗がはずされる前の、地面に引かれたチョークが足跡でいっぱいに散らばった校庭を歩きながら、運動会の歓声のこだまがどんどん吸い込まれ、ちりぢりばらばらになった空を見上げて、自分もまたちりぢりになったように思いました。あんなに楽しみにしていた日も終わるんだ。永遠であり、そして無常である感覚はとても身体におさまりきらず、思わず走りだしました。

やっぱり運動会の校庭の上には、同じ空がありました。音楽だけ違いました。私が小学生のころは、ダンスというとソーラン節とか花笠音頭でした。
ふうこはとてもクールに踊り、走っていました。
カメラを忘れてしまい、ハトさんにiphoneを借りました。

運動会のあとは、最終日のgarelly DENに。手嶋ご夫婦が迎えてくださいました。子どもたちはボートに乗せてもらい、いつまでも降りたがりませんでした。